ページトップ

研究員:伊藤三洋先生 '雑記帳その4'

2010年07月07日

絵教本「エナ爺」雑記帳4  7/6
4.目標と評価

 本研究会には、エネルギー環境教育に関していろんなベクトル(大きさと向きをもった量)をお持ちの方がたくさん参加されています。

――絵教本「エネ爺」で何をさせたいの?―という質問が出ます。

今回は、方向 を整理します。

 とりあえず、あてにしてみるのは、文部科学省の見解です。そこには、「環境や環境問題に関心・知識を持ち、人間活動と環境との関わりについての総合的な理解と認識の上に立って、環境の保全に配慮した望ましい働き掛けのできる技能や思考力、判断力を身につけ、より良い環境の創造活動に主体的に参加し環境への責任ある行動がとれる態度を育成する」とうまくまとめてあります。

 でも、○なにかよくわからない。○現在の環境問題が何なのかつかめない。○将来どんな環境にしたいのか理解できない。○個人教育のレベルでしか捉えられていないのではないか。―などの批判があります。そうした収束的な目標ではなく、

私達は、「エネルギーや環境や経済のプロセスやシステムについて調べ、分析し、しあわせなくらしのために同時に達成できる技を考え、市民として責任を果たそうとする人の育成」と、今までの教育にない、拡散的なねらいで進めたいと思います。

 このようなねらいを実現することと、その評価の方法は、「ポートフォリオ評価」の手法が可能である――ことを2006.3.14の研究会で報告しています。

 皆様の強い大きなベクトルの中で、方向について、ある程度ご理解いただき、場合によっては方向転換をしていただかねばならないかもしれませんが、『環境リテラシー』の養成に向けて、ご協力をお願いする次第であります。