ページトップ

スキルアップ編で、河川のしくみと生態系(バス視察研修)

2012年11月23日

11月17日(土) アクア・トトぎふ レポート

 東海北陸自動車道の川島PAに隣接し、木曾川本流が横を流れる各務原市川島笠田町にある河川環境楽園を訪問した。
 園内は、木曾川の上流から山里の風景、中流の川原、河口まで野外にジオラマでセットされているが、雨天のため、ゆっくり散策することはできなかった。

 受講人数:30名  四日市市環境学習センター スタッフ2名

 世界淡水魚水族館では、職員の杉野さんに「身近な水生生物と外来種」のテーマで、30分の講座と15分の質疑応答していただいた。
 主旨は、外来種が増加してきたため、在来種が食べられるなど、侵食され、希少化している。また、外来種と在来種が混血化し、モンスターと化して、従来の生態系破壊を引き起こしているとのこと。
 その原因は、人間が関わっていること、食糧用として外国から輸入した魚類が逃げ出した。また、収入に見合わなかったために廃業し、日本の自然界に放り出され、野生化した。さらに、釣りがゲーム化して、釣果(釣ったときの快感や釣れる量)を増やすため、業者が放流した。そのほかに、一般の人たちが、釣った魚を持ち帰り近くの川に逃がしたり、観賞魚を見捨てて、放棄したなどが考えられるとのこと。最近は、このような行為を戒めるため、罰則規定ができ、在来種を保護しようとしている。些細な事が環境破壊につながっていることを警告された。

 そのあと、水族館を見学した。館内は木曾三川の内、長良川の生態を観察できるように、4Fの上流は渓谷に棲むヤマトイワナ、クロサンショウウオ、サツキマスを3Fの中流は瀬と淵に棲むオオサンショウウオ、昼寝をするコツメカワウソは可愛かった。そして河口に向けてのワンド(湾処)を再現したり、絶滅危惧種が展示されていた。
 さらに、アジアやアフリカに棲息する巨大魚に驚いたり、夜行性の動物生態を観察できた。希望者限定オプショナルツアーとして、バックヤードツアーがあり、水族館の設備や餌の準備など裏側での努力やアイディアを知る事が出来た。

 午後は、水辺体験館に移動し、環境カウンセラーの小林由紀子先生に「地球をめぐる水(水の旅)」を講義していただいた。
 水は個体としての氷、気体としての蒸気も含め、97.5%が海水、淡水が2.5%、人間に関わる川、湖沼、地下水は0.8%とほんの少しである。これをサイコロとシールを使ったゲームを通して学んだ。体験として理解出来たことは、ズーッと氷河の中に閉じこもったままの水のあり、雲と海とを行ったり来たりしているだけの水、動物や植物の一部となるのはほんの少しである事であった。この大切な水を人間は汚さないようにしようというまとめであった。