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スキルアップ編 大気汚染と対策

2012年12月03日

主催:四日市市環境学習センター、運営:四日市大学エネルギー環境教育研究会がスキルアップ編の第2回目「大気汚染とと対策」の講座を開催しました。

受講生:11名 センター1名 研究会2名
講師:武本行正 四日市大学環境情報学部教授・四日市大学大気汚染調査研究会

《講座内容 午前10:00~12:00》
二酸化硫黄(SO2)は、石炭・石油・鉄鉱石等に含まれている硫黄分が燃焼すると発生する。これは、呼吸器官を刺激し、ぜん息や気管支炎等の病気を多発させたり、植物にも影響を与える。
国の環境基準が定められており、三重県上乗せ基準があってSO2の年平均値が0.017ppm以下とされている。

浮遊粒子状物質(SPM)もディーゼルエンジン車走行により重要汚染物質になってきた。
自動車排気ガスは、四日市・鈴鹿・川越で規制されている。

最も大気汚染の健康影響が大きいのは「たばこ」である。
スパイロメタリー(医療機関で受診する肺の呼吸機能検査)で肺年齢をチェックすることがCDPDの予防につながる。

四日市大学大気汚染調査研究会が2009~2011に実施した四日市市のNO2調査では、「おおむね良好」という結果であった。四日市中心部の近鉄四日市駅からJR四日市駅、1号線、23号線の交通量の多いところと、石薬師1号線上り坂、四日市大学付近の上り坂で高濃度を測定した。考察として①NOX法の成果がみられる。②四日市・三重県の測定局での日平均値(98%値・0.06ppm)を超過した日数は減少しているが、年平均値は横ばいである。

2012年3月、モンゴル・ウランバートル複合大気汚染調査報告

冬季調査(2012年3月10日)PM大気汚染調査の結果

《講座内容 午後1:00~3:30》 
テーマ:「大気汚染とユニメーター測定」
講師:粟屋かよ子 四日市大学環境情報学部教授・四日市大学大気汚染調査研究会

天谷式NO2測定「ユニメーター」の解説
○NO2とPM2.5は相関している。
○筑波総研のユニメーターの使い方とザルツマン反応式に従って、数値を算出し、観測点にポストイットでプロット(0.01以下:ブルー、0.02:グリーン、0.03:イエロー、0.04:ピンク)する。

参加者が持ち寄った捕集管の中のろ紙を解説に従って実習。

結果:データは12人分で、精密ではないにしろ、これまでの調査結果と同じような四日市沿岸部の交通量の多いところに大気の汚れが多いことが観察され、コンビナートと交通量が原因だろうという結論に納得した。
最後に:オキシダント、光化学スモッグ、花粉症などとも関連すると粟屋はまとめられ、続きは、12月7日(金)13:00~16:10 四日市大学9号館9101教室での「四日市学」シンポジウム2012 の講演につながるとの告知となった。